トヨタ アルファード製作記1

 

2005.04.11(月曜日)

しばらく製作が止まっていたので、そろそろ新しいキットの製作に入りたいと思います。

今回選んだのはこれ、フジミ製アルファード。

最近、タミヤのキットばかり作っていてたまには違うメーカーでも作りたくなり、選びました。

模型メーカーはタミヤだけじゃないんだぞ!と、自分に言い聞かせる上でもこの辺でフジミのキットを作っていきたいと思います。

このキット、とにかく値段が高い。税抜き定価が3200円で作るに勇気がいます。

さて、早速キットのレビューから。

キットの値段がバカ高いだけあって、パーツも多め?

といっても、見かけだけで実際にはそんなにパーツ数は多くはないのですが、パーツ一つ一つのサイズが大きいので、ボリュームたっぷりに感じられます。一枚の写真に収まりきらないほどの内容です。

箱から出すと、うまく箱に戻せないです。

早速作業開始。

値段が高いだけあって、製作するのは勇気がいます。でも、躊躇していては完成出来ないので、一度塗装するパーツ毎に切り離してしまいます。

そうするとどうでしょう。塗り分けはおおむねこれだけ。集中してパーツを加工して塗装すれば、そんなに時間がかからないと思われます。

それでは、加工に入ります。

まずは、今回のキットにサンルーフのクリアーパーツが付属されているので、折角ですからサンルーフ仕様で製作します。

サンルーフの部分をピンバイスに虫ピンを固定し、スジ彫りする要領で根気よく削っていきます。

焦らず、ゆっくり時間をかけて削っていきます。

だいたい20分くらいかけて削っていくと、うまくくりぬく事が出来ます。

このように綺麗にサンルーフを開ける事が出来ました。

カッター等で強引に切り抜いても良いのですが、思わぬ箇所を切り抜いたり、手を切る危険性があるので、時間をかけて地道に開けるのがベストだと思います。

また、せっかく穴を開けてクリアパーツとの合いが悪くなっては元も子もありませんからね。

今回はフジミ製のキットと言う事もあって、きちんと仮組みをして組み立てようと思います。フジミのキットだから行うのではなく、本当であればどこのメーカーのキットでも仮組みはきちんと行うのが失敗を減らす第一条件です。

さて、仮組みを行うに当たって、みなさんはどのように固定しているでしょうか?

私は接着剤を使用して仮に固定します。そのかわり、後で分解しやすいように極少量の接着剤で固定するのは言うまでもありません。また、塗装を行っていないので、直接プラスチック同士の接着になり強力に固定されるので、その辺をふまえて接着剤を付けて固定します。

さすがにクリアーパーツには接着剤を付けられないのでマスキングテープを利用して仮組みを行います。

そして、一通り仮組みを終了させました。

このキットの組み上げた印象としては、パーツ同士の合いが比較的良好です。

特に修正する箇所はありませんでした。

キットの値段が高いだけ合って、細かい作りも非常に良いです(これで合いが悪かったら怒っちゃうぞ!)。

さて、一番心配するのがホイールアーチのバランス。

フジミのキットで特に注意すべきところがここですね。

このアルファードに関しては写真の通り。

きちんとセンターに来ているので、私的にはOKです。修正を必要としないので一安心です。

車高も若干高めですが、4WDのワゴン車という事を考慮しても、これぐらいが普通でしょうね。

続いてはリア。

こちらもフロントと同様若干車高が高いぐらいで、特に心配するほどではないと私は思います。

今回のこのアルファード。なかなか良いキットです。

ただ、このキットの一番の問題点がここ。

フロントのフォグランプの箇所ですが、ここにはクリアパーツが付属されていません。

どうしましょうかね。インストではシルバーに塗るだけの指示しかありません。

困りましたね。

ついでにリア部。

こちらもテールの反射板の赤いパーツが付属されていません。

インストではシルバーに塗った後、クリアーレッドを塗装という指示。

これではリアルさが欠けてしまいます。

せっかく良いキットなのに、最後の最後でやられたって感じ。

どうするかは作業しながら考えていきます。最悪、インストの指示通りにしてしまいそうです。

 

 

2005.04.12(火曜日)

普段は模型を製作するにおいて、カタログや実車写真をあまり見ないようにしているのですが、今回はたまたまアルファードのカタログがあったので作業開始前に眺めていたら・・・

気になるところが見つかりました。

フロントの大きなグリル。

グリルの周りはボディー同色で横のフィンのような部分のみがメッキである事が判明。

キットでは、もちろん全体がメッキです。

こだわらなければ流してしまうところですが、せっかくですから少し手を加えてより実車に近づけようと思います。

とりあえず、ボディー同色に塗装しなければならないので、メッキ部分を全て落とす事にします。

メッキ部分ってシンナーに付けても落ちてくれません。

そこで登場するのがこのキッチンハイター。

これを使えば、キットに付いてくるメッキーパーツを簡単に脱色する事が出来ます。

キッチンハイター原液を直接パーツに浸すだけ。

みるみるうちにメッキが溶けて無くなってしまいます。

今回は一応1時間半くらい漬け込みましたが、メッキが脱色したと思った時に取り出して良いでしょう。

その後は、水で綺麗に洗います。

それではボディーの加工に入っていきます。

いつものように#400の紙ヤスリでパーティングラインを消します。

そして、全体をスポンジヤスリを当てて塗料の付着を良くする準備をします。

本当は、塗料の食い付きを良くするために一度洗剤で洗うと良いのですが、私はボディーの表面を傷つけることによりこの作業を省略しております。

パーツを洗浄する時は排水溝にパーツを流さないように注意してください。

フロントグリルもご覧の通り、綺麗に脱色出来ました。

下地は黒かと思っていたのですが、白でした。

このキットのグリルは、ボディーにはめ込む時は非常にタイトではまりづらいので、下側を若干削っておくと、後々はめ込みやすくなります。

続いては、ボディーのスジ彫りを行います。全体的にスジがある箇所を深く掘り直します。

いつものようにピンバイスに虫ピンを固定し、それを利用します。

写真の箇所はキットのママだとスジが存在していないので追加しておきます。

リアゲートの開閉する箇所ですから忘れないようにしましょう。

さて、このキットの最大の問題点であるフォグランプとリアの反射板。

どうしようか色々考えましたが、ジャンクパーツで近い形の物はないかと探し、似たようなクリアパーツが見つかったので自作する事にします。

エッチングソーで切断し、リューターを駆使して丁度良い幅に削り落とし、仕上げに棒ヤスリで整え、何とか近い形に持って行く事が出来ました。

欲を言えば、もう少しピッタリはめ込みたいのですが、もともと違うパーツに設計されていた物を無理矢理加工したのですからこのくらいで良しとします。

こちらはリアの反射板。

こちらも強引に加工したのでピッタリは合いませんが、これで行く事にします。

良かったのは、ちょうどクリアパーツに模様が入っていた事。クリアーレッドを塗ってあげれば、反射板に似たような感じになってくれるでしょう。

 

 

2005.04.13(水曜日)

今日はサーフェイサーの吹きつけを行います。

まずはいつもの通り、洗濯ばさみで塗装する色によって識別します。

青の洗濯ばさみはボディー色、緑の洗濯ばさみはホワイトを吹き付けます。

持ち手はいつものように、ランナーを使っています。

さて、塗装する際にみなさんはどのような対策を取られているでしょうか。

最近は、塗装ブースなどメーカーから立派な物が売られています。しかし、塗装ブースだけでは完全な換気にはなりません。

私は写真のように、マスクを着用して塗装しております。右はホームセンターで売っている簡易的な物。そして左はこの度、新しく調達した有機溶剤専用の防毒マスク。

価格はちょっと高めで3500円くらいしましたが、簡易的なマスクに比べてさすがに有機溶剤用。シンナー臭さを完全に遮断してくれます。塗装は体に害を及ぼしますのでマスクの着用をお薦めします。

そしてもう一つ設備投資をしました。それは塗装をする上で一番重要なエアブラシ。

一本有れば十分ですが、出来れば二本を使い分けた方が便利です。

左がメタリック系塗料専用で右がソリッドカラー(単色)専用。

メタリック系の塗料は、メタリック粒子を完全に取り除くのは不可能。洗浄にはシンナー(洗浄液)を大量に使うし、メタリック→ソリッド→メタリックのように、頻繁に塗装をしなければならない時などは面倒です。

出来れば最低二本はエアブラシを用意したいところです。

それでは新塗装環境でサーフェイサーを吹きつけみました。

今回使用するのは前回同様モデラーズカラー。

アルファードは普通の乗用車を塗装するより吹き付け面積が大きいので時間がかかりました。

今晩は一晩おいて明日以降ベースホワイトを吹き付けようと思います。

 

 

2005.04.15(金曜日)

サーフェイサーが乾きましたので、ボディーの状態をチェックします。

概ね綺麗に塗装する事が出来ました。

ただ、サーフェイサーを吹きつけると、細かい傷やラインが明確に現れるのでおかしい時はこの時修正します。

サーフェイサーを吹きつけては修正し、またサーフェイサーを吹きつけ・・・を繰り返します。

まずはボディーとカタログを見比べると、ありました。

サーフェイサーを吹きつけるまでは分かりませんでしたが、ボディーの分割ラインがおかしい箇所が判明。

写真の通り、スライドドアの分割ラインが実際には存在しません。また、Aピラーの分割ラインが存在します。

これを、実車の通り修正します。

実在しないスジにはパテを盛り、存在する分割ラインは掘り直します。上の写真と見比べると明確ですね。

続いては、給油口の蓋。

ほぼ同じスケールで撮影してみました。

キットでは妙に細長いですね。

ここもより実車に近いように修正します。

たいした気にするところでもないですが、気が付いたので修正します。

他にもおかしいところがあるとは思いますが、とりあえず自分が気づいた箇所はこの辺なので修正はここまでとします。やり出したらきりがないですからね。

それと、実際にサーフェイサーを吹きつけてみて、やっぱりありました。スジ彫りのミスが。

黒のボディーだと意外にこのような傷は見つかりませんが、サーフェイサーを吹きつけると、簡単に見つけ出す事が出来ます。

ここは軽くパテを盛る事にします。

さて、修正に入ります。

まずは給油口の蓋から。

消したいラインはパテを盛り、新たにスジを掘り直します。

修正するとだいぶ小さくなりました。

パテが乾いてからヤスリを当ててフラットにし、再度サーフェイサーを吹きつけます。

続いてはAピラーの分割ラインの追加。

キットでは有りませんでしたが、実車の通り分割ラインを追加します。

スライドドアの分割ラインも消しておきます。また、スジ彫りをした際に手を滑らせて傷つけた箇所をパテを盛って消します。

パテが乾くまで一晩おく事にします。

明日はペーパーをかけてサーフェイサーを吹き、下地がOKであればベースホワイトを吹き付ける事にします。