ベネトンフォードB192製作記3
2005.02.08(火曜日)
先日、デカールを貼った訳ですが、実は貼り残しがありましたので片づけちゃいます。
F1マシンにとってホイールは結構目につきますので綺麗に仕上げたいものです。 このB192のホイールは写真の通りホイールに黄色のラインのデカールを貼り付けなければなりません。このデカール、これまた厄介者で貼るのに大変苦労します。また、私は以前このキットを作製した時は完成後、何日か経ってから剥がれてきた事があります。このデカールは、今後剥がれてこないようにしっかり貼り付けたいと思います。 |
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まずは、デカールを切り出します。
このまま水に浸けてデカールを剥がすと、クリアーの部分が邪魔して綺麗に貼る事が出来ません。 私は曲線ばさみを使って余分なクリアー部分を切り出しました。 かなり細いので、上手く切り出すのは難しいです。 デザインナイフ等を使って余分な箇所を切り取るのも良いでしょう。 |
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そして、デカールを貼り付けました。
フロントホイールは特にサイズが合っていないせいか、上手く密着してくれません。 上手く馴染んでくれるように、クレオスのMr.マークセッターを下に塗り、柔らかくして貼り付けました。 とにかくこのデカールを貼り付けるのは難しいので焦らずじっくり作業します。 この後、剥がれ防止のためにホイールにもクリアーを吹き付けます。 |
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それではいつも恒例になっている、クリアー吹きの前の水洗いを行います。
これは、ボディーに付着している余分な汚れやデカールの糊を洗い流すために行います。この作業はレーシングカーのようなデカールいっぱいのキットを作る時はやっておいた方が良いでしょう。 きちんとデカールがくっついていれば、多少の水洗いでは剥がれてくる事はありません。 |
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・・・がっ、見事に剥がれてしまいました。こんな事は初めてです。
デカールはタミヤから取り寄せたばかりの物を使ったのですが、それでも剥がれてしまいました。 リアの翼端板はセミグロスブラックを吹き付けたため、表面がざらついているためデカールが馴染みづらくなっていたみたいです。そして、フロントのブレーキをセッティングするためのカウル部のデカールは、二重にデカールを貼るところなので、重ねて貼ったデカールが剥がれてしまいました。直接塗装面に貼り付けたデカールが剥がれる事は無かったのですが、このように二重にデカールを貼らなければならないところは一番上のデカールが剥がれやすくなっているみたいです。 |
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仕方がないので、古いデカールを貼る事にします。少々クリアー部分が黄ばんでいて気になりますが。
また、古いのでバラバラになったりデカールが台紙から剥がれにくくなったりしてるかも知れません。 ボディーを水で洗わなかったとしても、クリアー塗装を行った時に、流されていたと思うので、そうなる前に補修できてラッキーだったと思い、修正します。 |
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古いデカールなので、粘着力も弱まってるかも知れませんので、いつものように、自作のデカール定着剤を使用します。
そして修正する事が出来ました。 多少、デカールのクリアー部分が黄ばんでいて気になりますが、ほとんど目立たないのでこれで良しとします。 今回、デカールを貼ってから丸三日放置しておいたので、逆に乾燥させすぎたのかも知れませんね。デカールを貼ってから一晩くらいおいてすぐにクリアーを吹けばこんな事にならなかったかも知れません。 今後の教訓とします。 |
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それでは気を取り直してクリアー塗装へと移ります。今日デカールを貼って間もないものもありますが、おそらく大丈夫でしょう。
今日の塗装は一回目のクリアー塗装ですので、いつものように極少量のクリアーを吹き付けてデカールの相性を確認します。 私がクリアー塗装を行う場合、レーシングカーの時は一回目の塗装は極少量、そして一晩乾かして二回目の塗装は満遍なく、さらに一晩乾かして三回目の塗装はたっぷりとクリアーが垂れる寸前まで吹き付けると言った工程で行います。 ようするに、クリアーをいっぺんに吹かないで、インターバルを取ってデカールに気を遣いながら吹き付けるようにします。 |
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そして、一回目のクリアー塗装を終えました。
今日はまだ、少量のクリアー吹き付けなので艶はあまり出ておりません。でも、これで良いのです。タミヤのキットは特にクリアーに弱いので、一気にクリアーを吹いては溶けたり、縮んだり、剥がれたりしてしまいますので注意が必要です。 一回目の塗装はデカールと塗装の表面の相性を確認する程度で終わらせます。これが私のクリアー塗装のコツですね。 今回使用したのはクレオスのスーパークリアーUです。 この後一晩乾かして、明日は二回目のクリアー塗装を行いたいと思います。 |
2005.02.09(水曜日)
そろそろサスペンションやエンジン関係の塗装を仕上げてしまいます。
まずはラジエター。 タミヤのキットはラジエターホースがオミットされているので、本当であればバイピングして追加したいところなのですが、今回は資料が全くないので、特別追加工作しないでそのまま仕上げます。 |
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それでは、サスペンションのシルバー部の塗り分けに進みます。
サスペンションみたいな細いパーツはマスキングが大変なので、マスキングゾルを使って簡単にマスキングしようと思ったのですが・・・ いざ蓋を開けてみると、固まっていました。原因は、蓋をがっちりと閉めてなかったので硬化したみたいです。 なんてことでしょう・・・ 一気にモチベーションがダウンしてしまいました。 |
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写真のように、サスペンションの付け根に当たるロッカーの部分だけをシルバーで塗装したいのですが。もちろん、この他のパーツもシルバーで塗りたいところですが。マスキングテープでのマスキングは、このような箇所には向きません。どうしても隙間が空いてしまいます。
最近のマシンであれば、アームの部分はカーボンで出来ているので、大雑把にマスキングしてカーボンデカール貼るのですが、この当時のマシンはスチール製のサスペンションなので、綺麗に塗り分けなければなりません。 マスキングゾルを手に入れてから、塗装しようかと思ったのですが、近くにマスキングゾルが売っている店がありませんし。 |
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仕方がないので、執念でマスキングテープを用いてマスキングします。
写真のようにマスキングテープを細く切り出して、それを巻き付けます。 非常に手間と時間がかかり、嫌になる作業です。 |
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一度やると決めたら、最後までやります。
そんな事で、なんとかサスペンションアームをマスキングする事が出来ました。とても忍耐が必要でしたが。マスキングゾルがあれば、ちょちょっと塗って簡単だったのに。 クレオスのマスキングゾルは、ガッチリ蓋を締め付けておかないと、すぐにダメになってしまうのですね。今度買った時は気を付けます。 さて、これらのパーツにクレオスのSM01スーパーファインシルバーを吹き付けます。 |
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ところで、F1エンジンのエンブレムの塗装。ここもかなり苦労するところではあります。綺麗に塗り分けるための方法を紹介します。
まず、エンジンブロックをシルバーに塗装します。今回は、他のパーツと同じく、スーパーファインシルバーを吹き付けました。 そして、完全に乾かします。 |
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乾いたら、今度はタミヤのエナメル塗料、セミグロスブラックを吹き付けます。
エナメル塗料は、なかなか乗ってくれないので、数回に分けて少しずつ吹き付けます。 もうお気づきの方もいるかと思いますが、下地がラッカー系の塗料で、上にエナメル系の塗料。この組み合わせというのは・・・ |
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拭き取る事で、下地を出す事が出来るのです。
エナメル溶剤を少量含ませた綿棒で、エンブレムの部分を拭き取ります。 そうすると、エナメル塗料はラッカー塗料を溶かさないので、ラッカーで塗装した部分だけ浮き上がって来るという訳です。 |
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そして完成したのがこれ。
私も全く知識がなかった時には、このエンジンブロックの塗り分けにどれだけ泣かされた事か。 このように塗装すると、簡単に綺麗にシルバーのエンブレムを表現する事が出来ます。 拭き取る時は、エナメル溶剤を付けすぎないように注意しましょう。 |
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さて、他のパーツも塗装が完了しました。
おそるおそるマスキングテープを剥がすと、苦労して貼った甲斐もあって極端にはみ出したりする事はありませんでした。 結果オーライではありますが、早いところマスキングゾルを調達しなくては行けませんね。 |
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そうそう、今日のもう一つの作業がクリアー塗装の二回目。
今日は満遍なくクリアーを吹き付けました。 パーツの数が多いので、このクリアー塗装だけでもかなり時間がかかりました。 今日はフロントノーズのアップ写真。 だいぶ艶が出てきました。 明日はたっぷりと吹き付けたいと思います。 |
2005.02.12(土曜日)
二日作業が開いてしまいましたが、今日は最後のクリアー塗装を行います。
三回目のクリアー塗装はたっぷりと吹き付けます。今までクリアー塗装をしてきたので、この段階になるとデカールや塗装面を痛める心配は全くないので豪快に塗装を行います。 この時、艶が出ているか気を配りながら塗装します。 |
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カウルの拡大写真。
だいぶ艶が出ている事が分かります。 フォードのロゴやモービルのロゴが綺麗に写り込んでいる事が分かります。 この状態であれば、研ぎ出しが必要ない感じですね。 この後、4〜5日乾燥させます。 |
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さて、タイヤを完成させようと思います。
ホイールは、クリアー塗装を二回でとどめました。ツヤを出す事を目的にしてませんから、二回で良いでしょう。 まずホイールにタイヤをはめ込みます。 グッドイヤーのデカールを貼り付けていく訳ですが、このデカールもかなり古くなっています。上手く貼れるかどうか心配です。 |
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タイヤのマークは、ボディーとかに貼り付けるデカールと違い、貼り方が異なります。
このデカールを貼るのに苦労されている人もいるのではないでしょうか。 私が無知の頃は、このデカールの貼り方が分からなく、貼らなかったという事がありました。 私なりの貼り方を紹介します。 まず、貼りたい部分をはさみで切り出します。そして、まずは位置決めを行います。この段階では水に浸けません。 |
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位置が決まりましたら、この台紙の上から水をたっぷり浸けます。
水を浸けたと同時に、タイヤにマークを指で押しつけます。マークがタイヤから剥がれてこないように、台紙の上から指でゴシゴシ押しつけます。そうすると、台紙が勝手にマークから剥がれてきますので、マークの部分と台紙が全て分離した時が台紙の外し時です。 後は、余計な水分を取り除きます。この時、マークが剥がれてこないように注意します。 |
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普通ならこれで終了なのですが、これだけでは完成後、剥がれてきそうなので、念には念を入れて確実に固定してあげます。
そこで登場するのがモデラーズのデカールフィット。この軟化剤をマークの上に直接塗りつけます。 そして、塗れた綿棒で押しつけて確実に接着させます。これで、簡単に剥がれてくる事はないでしょう。必ず水を含ませた綿棒で作業してください。 剥がれてこないと言う保証をする作業ではないですが、剥がれにくくなるので試されてはいかがでしょうか。 |
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このようにして、タイヤのマークを貼り付けました。
この当時のグッドイヤーは、裏面にもロゴが来るので、全部で8カ所マークを貼らなければなりません。 マークも、8組ギリギリしか用意されていませんので、慎重に貼り付けましょう。 私は途中、3回失敗しました。ジャンクデカールから流用しております。意外に難しいのがこのタイヤマークです。 |
2005.02.13(日曜日)
今日は小物パーツの塗り分けを行います。
まずは、リアサスペンションのダンパーの塗り分け。 ショックアブソーバーのスプリングはロイヤルブルーの指示になっておりますが、クレオスのラッカー系塗料、コバルトブルーを塗装します。 下地にはベースホワイトを塗装します。 |
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続いてはアンダーパネル。
マスキングして、ここのシルバー塗装にクレオスのSM06クロムシルバーを吹き付けます。 この他にもシルバーの塗装指示がありましたが、エンジン付近には塗装後メタルックを貼り付ける事にします。 裏側にもマスキングして、同色を吹き付けます。この当時の排気口は、アンダーパネルの下面に排気していました。現在のマシンは、上方排気が主流になってしまいました。今のマシンと違うところですね。 |
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その他に、エンジンにはアルクラッドのアルミを、黄色の洗濯ばさみにはベースホワイトを下地に吹いてからショックアブソーバーにはコバルトブルー、シフトレバーにはイエロー、青の洗濯ばさみにはタミヤのゴールド、ピンクの洗濯ばさみにはクレオスのコッパー、緑色の洗濯ばさみには下地に艶有り黒を吹き付けた後、クレオスのSM06クロムシルバーを吹き付けた後、ゴールドを軽く吹き付ける事にします。
吹き付ける量は少ないのですが、それぞれ異なった色を吹き付けるので、エアブラシのカップを洗浄しながらの塗装で時間がかかりました。 |
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さて、F1のエンジン周辺の見せ場の一つがエギゾストノートパイプ。いわゆるエキパイですね。ここを、焼けた感じの表現をしていきます。
まずは、ベースとなる色を吹き付けます。 今回は、SM06クロムシルバーを吹き付け、上からゴールドを軽く吹き付けました。 |
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続いて、クリアーオレンジを吹き付けます。
この時注意するのは、エアブラシのニードルを絞り気味にして、塗料の吹き出し量を可能な限り少なくします。 そして、自分のイメージで焼けが強いところにクリアーオレンジを乗せていきます。 |
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続いてはクリアーブルー。
私の場合は大抵この2色でエキパイの焼き具合を表現します。 同じく、クリアーオレンジを吹き付けたところにクリアーブルーを重ね塗りします。 そすると、写真のように焼けた感じが表現できます。 塗装の仕方は、先程のクリアーオレンジの時と同じです。 ただ、必ず先にクリアーオレンジを塗装してください。クリアーブルーを先に塗装してしまうと上手く表現できませんので注意が必要です。 |
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続いては、ショックアブソーバーの塗り分け。
先程、コバルトブルーを吹きつけが終わり、今度はこの上にタミヤのエナメルカラー、ゴールドリーフを筆塗りします。 |
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そして、スプリング部分をエナメル溶剤を含ませた綿棒で拭き取るとスプリングの青が現れてきます。
これで、サスペンションの塗装は完了です。 だいぶ塗装も進んできました。 後は細かいパーツの塗装なので、完成も見えてきました。あと一踏ん張りです。 |