オペル アストラ V8 クーペ製作記3

 

2004.12.24(金曜日)

今日はいよいよデカールを貼っていきます。

レーシングカーの製作の醍醐味がこのデカール貼りです。私の大好きな作業です。

このチームフェニックスはスポンサーが多く、しかも小さなデカールが多いので貼るのが大変です。

インストを良くながめて貼る順番を考えながら行いたいと思います。

デカールを重ねて貼る所などありますからね。

っと、思っていたのですが、インストをよく見ると番号順に貼るという指示がありました。

ようするにこのキット、番号順に貼っていけば失敗しないようになっているという訳です。

これもまた、タミヤの作りやすさを考慮された構成になっています。驚きですね。

何から何まで作る側の立場になって、キット化されています。懇切丁寧なインスト、タミヤだから出来る技ですね。

さて、初めは塗り分けラインのデカールからです。

実はこの塗り分けライン、なかなか貼るのが難しいです。私は今まで幾度と無くデカールを貼ってきた訳ですが、このキットのこの部分は手こずりました。

このキットのデカール貼りの一番の鬼門と言っても過言でないですね。3次曲線に塗り分けラインに沿って綺麗に貼り付ける、これは難しいです。なかなかボディーに馴染んでくれません。

1番から8番までは塗り分けラインのデカールなのですが、これを貼るだけで1時間30分以上かかりました。

3次曲線にデカールを貼るのは難しく、しかも、初心者マークの形の部分が固く、馴染んでくれません。

クレオスのマークソフターを付けながら馴染ませた訳ですが、デカール自体、非常に弱く、付けすぎると溶けてしまいます。

かなりストレスが溜まるデカール貼りです。

ここのデカール貼り、超難しいです。これから作られる方は、心して取りかかってくださいね。

塗り分け部分のデカール貼りに大変苦労した訳ですが、このキットの3次曲線部分にデカールを貼るところは、全て大変です。

写真はデカールを貼り終えた写真ですが、全てデカールを貼り付けるのに6時間も掛かってしまいました。

今回は前回のカストロールスカイラインで使用した自作のデカール定着剤を使っていないので、きちんとデカールが定着してくれたか心配です。

新しいキットだったのでデカール定着剤は使用しませんでした。これが良かったのか、悪かったのか、クリアーを吹いてみないとわかりません。どうなるでしょうか。

デカールを貼るのは非常に神経を使います。6時間、デカールとの格闘でとても疲れました。

でも、完成すると、やっぱり格好いいですね。

これだからレーシングカーは止められません。

ただ、馴染んでくれないところは、マークソフターを使って強引に馴染ませたので、あちらこちらにデカールが溶けてしまった箇所があります。

写真のシルバーの部分も溶けてしまいました。

タミヤの唯一の弱点が、デカールがマークソフターやクリアーに弱いと言うところです。メーカーも、クリアー吹きを推奨してませんからね。でも、クリアーを吹いてデカールをコーティングしてあげると、完成後のキットの劣化を防ぐ効果もありますからね。

出来れば、クリアーコートはした方が良いでしょう。

最近、接写モードでもピントがなかなか合ってくれません。デジカメも限界が来ているみたいですね。

この写真もピンぼけになってしまいました、中央部の初心者マークの形の部分がマークソフターに負けて溶けてしまっています。

このキットはボディーはシャープで複雑な曲線もリアルに再現されている訳ですが、その反面、デカール貼りはとても難しいです。デカールは平面にプリントされているのを、ボディーの曲がった部分に無理矢理貼るのですから、馴染ませる事自体、無利があります。

ほんと、デカールを貼るのは疲れました。クリアーにも弱そうなので、今後の作業が心配です。

 

 

2004.12.25(土曜日)

さて、オペルの作製に取りかかります。

昨日デカールを貼り、マークソフターで溶けてしまった箇所の補修を行います。

昨日はデジカメの性能が限界でピンぼけ写真で分かりづらかった訳ですが、今日は新しいカメラでの撮影なのでばっちり写っております。これからは細かいところまで写ってしまうのでやりづらくなりますが(苦)

写真で分かるように、デカールが欠けてしまったところをタッチアップしていきます。

こちらはリアのピラー部分。

ここも、マークソフターで馴染ませている時に溶かしてしまったところ。

ここも補修していきます。

そうそう、心配されていたデカールとクロームイエローの塗装の色の違い、さすがタミヤですね。全くと言っていいほど境目が分からないです。デカールとスプレー缶塗料の色がここまで同じに出来るのはすごすぎです。

さて、問題なのがこの初心者マークの逆になったような形のデカール。色の表現が難しいです。

自分の持っている塗料で一番近い色を探し出します。

今後の工程を考えると、この後クリアーを吹き付けるのでラッカー系塗料でタッチアップします。タミヤのエナメルやアクリルで行うと、クリアーを吹いた時に溶けてしまう恐れがあるので使わない方が良いでしょう。

一番近いと思ったのがクレオスの#12オリーブドラブ。この色をベースに少し茶色がかかった方が合うので、#41のレッドブラウンを少量加えて調合します。

そしてレタッチしてみました。

どうです?だいぶ違和感無く補修できたと思います。

シルバーのデカールの部分にはクレオスの#8シルバーを少量付けておきます。

こちらはリアの部分。

私的には成功したと思います。

色調と言うのは難しいですからね。

今後は一晩乾燥させた後、明日はボディーを水で丸洗いし、もう一晩置いてからクリアー塗装へと進めていきたいと思います。

 

 

2004.12.26(日曜日)

今日はボディーに1回目のクリアーを吹き付けます。

その前に、ボディーをぬるいお湯で洗います。洗う事によってボディーに付着したデカールの糊や汚れを洗い落とします。一日経てば、デカールはだいぶ乾いているので、洗っても簡単には剥がれません。

写真は少し不鮮明ですがボディーを洗ったすぐ直後の写真です。カメラを買い換えて、まだ使い勝手が分からず、あまり良い写真が撮れません。練習しなくては行けませんね。

洗い終えた後、すぐに水分を拭き取り少し乾かします。

ボディーを乾かしている間、次の作業に移ります。今度は、メタリック系の塗装をするための下地処理を行います。

いつものように、洗濯ばさみで塗り分ける色を識別します。メタリック系塗料を吹き付ける場合は、下地にツヤ有りの黒を先に吹き付けると発色が良くなります。

緑色の洗濯ばさみにはタミヤの缶スプレー#17アルミシルバー、ピンク色の洗濯ばさみにはタミヤの缶スプレー#21ゴールド、木製の洗濯ばさみにはアルクラッド#107クローム、黄色の洗濯ばさみにはアルクラッドの#101アルミニウム、青色の洗濯ばさみにはタミヤ缶スプレー#42ライトガンメタルをそれぞれ吹き付けます。

メタリック系の塗料を塗装するための下地処理をしている内にボディーが乾いたので、まず、このボディーのクリアー塗装を行います。いつものように、塗料はクレオスのスーパークリアーUを使用します。

塗装手順は、1回目はごく少量のクリアーを吹き付け、デカールとクリアーが馴染む程度に吹き付けます。そして1日おいて次に日に2回目の塗装を行い、また1日おいて最後に3回目の塗装をたっぷり行います。この作業はいつも私が行っているのでおなじみですね。

レーシングカーのようにデカールがたくさんある場合は3日に分けてクリアーを吹き付けます。

次に、先程下地処理をしたパーツを塗装していきます。

まず全てのパーツにベースとなるツヤ有りの黒を吹き付けます。

そして、識別した洗濯ばさみの色に従って塗装していきます。

ベースの黒と本塗装と2回行うのでかなり時間が掛かりました。もちろん、塗装と塗装の間にはエアブラシのカップを洗わなくてはならないので、それだけでも時間がかかります。塗装するよりも、このカップを洗う作業の方が面倒で手が掛かります。メタリック系の塗料はなかなか綺麗に洗えないですからね。

 

 

2004.12.27(月曜日)

今日は内装関係、シャシー等の小物パーツの塗装を全て行います。

まずはシート、ダッシュボード上部、ステアリングにつや消し黒を吹き付けます。

シートは、先日セミグロスブラック塗装を済ませているので、マスキングしてツヤ消し黒の塗装を行います。

パーツの下地処理が終わったので、塗装に入ります。

まず初めにボディーのクリアー塗装2回目を行います。

写真はまだ塗装をしていない状態です。

この時点では、昨日の状態なので光沢は全くありません。

今日は全体に満遍なくクリアーを吹き付けます。

そして、塗装を終えたところ。

ボディーにだいぶ光沢が出てきました。

これで一晩置いて、明日は最後のクリアー吹きをたっぷり行います。

3回目のクリアー塗装は、ボディーからクリアーが垂れそうになるくらいたっぷりと吹き付けます。これはいつも私が行う方法です。

クリアー塗装の後、ツヤ消し黒の吹きつけも行っておきました。

この時期、北海道は気温が極端に低く、とても乾燥しているのでホコリが非常に多いです。

特に白いボディーカラーの場合、ホコリが付着すると目立ってしまいます。

今回のクリアー塗装で、リアのトランク部分の箇所に、ホコリが付着してしまいました。

ここはどうしましょうかね。ヤスリを当てるかどうか明日判断します。

デジカメの拡大鏡モードで撮影すると、小さいホコリも写っちゃいます。

もう一つ、デジカメの拡大鏡モードを使って小さい塗装の紹介をします。

これはコックピットのボタンの塗り分け。

インストでは赤で塗装するよう指示されておりますが、黒い上に直接赤を塗装しても綺麗に発色しません。そこで、まず最初に白を塗装します。この時使用するのはクレオスのラッカー系塗料。

このような細かいところはマスキングテープをを細く切って使うと良いでしょう。ただ、筆塗りで行うので、塗料の付けすぎは禁物です。いくらマスキングしてるとは言え、塗料の表面張力でマスキングの下に回り込んでしまいますので、塗る時は少しずつ行います。

そして、塗料が乾いたら、今度は赤を塗装します。

ここで使うのはタミヤのエナメル塗料です。

先程、ラッカー塗料で塗装したので、その上にエナメルで塗装しても下地を溶かす心配はありません。

どうです?綺麗に発色しているのがおわかりいただけます。

同じ要領でインスト通り塗装していきます。

資料があれば他のスイッチ類も塗装すれば更にリアルに仕上がるでしょう。

私は資料がないのでインスト通り塗装しました。

しかしこんなに小さいパーツをこれだけ拡大して撮影できてしまうこのカメラ、すごいですね。とても気に入りました。

残りのパーツにも筆塗りで塗装します。

ベースの色は全てラッカー塗料で塗装しているので、細かい塗装はタミヤのエナメル塗料か、アクリル塗料で筆塗りします。そうする事で失敗しても、修正が効きますからね。

筆塗りでも、慎重に行えば案外綺麗に塗装する事が出来ます。マスキングで苦労して、はみ出してしまう思いをするので有れば、筆塗りで済ませてしまうのも一つの考え方だと私は思っております。

これでボディー関係以外の全てのパーツの塗料が完了しました。明日は、シャシーと室内を組み立てていきたいと思います。

 

 

2004.12.28(火曜日)

昨日、塗装を終えたパーツにデカールを貼り付けていきます。

ステアリング、シート、ブレーキパット等にデカールを貼り付けていきます。

また、タイヤにダンロップのロゴを貼る訳ですが、こちらはホイールに組み合わせてから貼ります。組み合わせる前に貼ってしまうと、せっかく貼ったロゴが組み合わせる時に剥がれてぐちゃぐちゃになってしまうので先に組み合わせておきます。

デカール貼りの作業の合間に、最後のクリアーを吹き付けます。

今日は3回目なのでたっぷりとクリアーが垂れる寸前まで吹き付けます。

そして写真は吹きつけが完了したところ。

っても良いツヤを出す事が出来ました。

でも今回の失敗点はホコリがあちらこちらに付着してしまった事。離れてみればあまり分からないのですが、拡大鏡モードで撮影すると、ばっちり写ってしまいます。

クリアーを吹き終えたので、デカールも貼ってしまいます。

デカールが小さいので、貼るのが大変でした。

ブレーキパットのデカールは、金色の上に黄色だったのであまり目立たないです。

タイヤのデカールも、普通のデカールを貼る要領と少し違うので、慣れるまでは失敗も多かった訳ですが、最近は失敗せずに貼る事が出来るようになりました。

さて、今回小物パーツ作製の最後がシートベルト。

このキットにはデカールでシートベルトが用意されていた訳ですが、デカールだと貧弱に見えてしまうので、ディティールアップパーツを使います。

いつものようにモデラーズのシートベルトセットを使います。ただ、今回はシートベルトの表現を、写真の製本テープを使ってみたいと思います。

私は土建屋なので、図面を製本する時、このテープをよく使うのですが、シートベルトに流用できるのでは?と思い、今回実験的に使ってみます。モデラーズのより若干薄いです。

そして、取り付けてみました。

製本テープは2mmの幅に切り出し、モデラーズのエッチングパーツに取り付けます。なかなか良い感じに仕上がりました。ただ、厚さが無いので安っぽく見えてしまいますが、まぁ、許せる範囲でしょう。

市販車のシートベルトには使えそうです。

モデラーズのシートベルトセットは最近、店頭に置いてないですね。そろそろ在庫が無くなってきました。

さて、今日はここまでとしておきます。明日はいよいよ組み立てていきたいと思います。