レイブリック NSX 2005 製作記2

 

2006.03.16(木曜日)

2日間放置してだいぶ乾燥しましたので本塗装を行いたいと思います。

まずは、表面がざらついたり粉っぽくなっている所がありますので#1500、#2000のペーパーを使って平滑に仕上げます。

リア部はマスキングが必要なのでマスキングテープを使って大雑把にマスキングします。

リアフェンダーのエアアウトレット開口部周辺もマスキングするのがミソです。資料が全然ありませんが、キットの箱絵をよく観察するとこの部分も白なので塗料が入り込まないようにします。

準備が整ったのでタミヤの指定色、TS57ブルーバイオレッドを吹き付けます。デカールの色合いの関係上、指定色を使うのが無難でしょう。

いつものように缶スプレーから中身を取り出し、クレオスのレベリングシンナーで薄めてエアブラシで吹き付けます。

ところがこの塗料、均一に吹き付けるのが非常に難しい塗料で、所々ムラになってしまいました。どうやら塗料の成分が分離しやすく、少し放置するとすぐに青の部分と白の部分に分かれてしまうみたいです。

そこで、この塗料に少量のクリアーを混ぜて吹き付けると分離する速度が緩和され、綺麗に塗装することが出来ました。

写真ではカルソニックブルーのように写っていますが、実際はもっと紫っぽい鮮やかなブルーです。

ヘッドライトのマスキングをこの段階で外しておきます。あまり長いことマスキングテープを貼り付けておくと、粘着の糊がクリアーパーツに付着して汚くなってしまいます。

リア部のマスキングも剥がしました。

塗り分けラインがいい加減で、おかしく見えますがテールランプ部の下地にシルバーを塗装するので大丈夫です。

また、フェンダーのエアアウトレット開口部周辺が汚らしくなってしまいましたが、乾燥後、少しヤスリを当てて白い部分を綺麗に整えます。

ルーフ部とリアウインドウ部が少しムラになってしまいました。しかしあえて補修塗装は行っていません。

ルーフ部は全面デカールで隠れてしまいますし、リアウインドウ部はこの後、グロスブラックを吹き付けるのでOKです。

次回は、マスキングしてグロスブラック塗装を行いたいと思います。

このキットは塗り分けが多いので大変です。でも、塗装もあと少しです。今週末にはデカールを貼る作業が出来るかと思います。

 

 

2006.03.17(金曜日)

今日はデカール貼りに入る前の最後の塗装、グロスブラックの吹き付けを行います。

昨日本塗装を行ったばかりで乾燥が十分か心配しましたが、一晩ストーブの上(と言ってもストーブから1m上方で温度を40℃を超えないようにする)で強制乾燥を行ったので塗膜は大丈夫そうです。

それではインストを良く見ながらボディー全体をマスキングを行います。

毎度のことですが、この作業が大変でとても時間がかかりました。特にフロントフェンダーの別パーツだった部分は細くて折りやすいので注意が必要です。

マスキング作業が完了しましたので、すぐにブラックを吹き付けました。

マスキングするのに時間がかかったのに、塗装はほんの1分程度。

綺麗な完成品を作るには、苦労を惜しんではいけませんね。

そしてすぐにマスキングを剥がします。

あまり長いことマスキングテープを付けておくと、ボディーにマスキングテープの粘着糊が着いてしまいます。

さて、このマスキングを剥がす作業が一番楽しかったりします。

塗り分けラインがうまくいったか、恐る恐る剥がしてみると・・・

なんとか綺麗に塗り分けることが出来ました。とりあえず一安心です。

ただ、マスキングテープを貼った糊が付着してしまいました。

どんなに慎重に行ってもこういう事が起こってしまいます。

今回は濡れティッシュでゴシゴシとこすって難とか糊を落とすことが出来ました。人によってはマスキングテープの粘着力を落としてマスキングする人もいます。その方が無難でしょうね。

これでとりあえず塗装は終了。次回はいよいよデカールを貼っていきたいと思います。

※この写真が一番実際の色(ブルーバイオレッド)に近いです。

 

 

2006.03.19(日曜日)

やっとタミヤから専用のエッチングパーツが発売となりました。

早速入手しましたのでキットに組み込んでいこうと思います。

内容はラジエター、リアフェンダーのエアアウトレット、ブレーキディスク、ボンネットピン、シートベルトセット、牽引フック、そしてタイヤのブリヂストンマークです。

最近のタミヤのディテールアップパーツとしてはスタンダードな内容ですが1260円の価格に相応しいディテールアップになるでしょうか。

さて、今日はボディーにデカールを貼っていこうと思いますが、メッキ調デカールのクリアーコートに水性トップコートはどうですか?というメールを複数頂いたので、実験してみました。

クリアーコートに使ったのは、クレオスでリリースされている缶スプレーの水性トップコートではありませんが、ほぼ同じ成分のクレオス製水性ホビーカラーのH30クリアーを筆塗りで塗ってみました。

そうすると、結果は写真の通り。やはり細かいひび割れが発生しました。これで問題なければ同クリアーでコートし、乾燥後ラッカー系のスーパークリアーUで更にコーティングしてあげようと思いましたが、水性クリアーもダメでした。これでいよいよ選択肢が無くなりました。

それではデカールを貼っていきます。

メッキ調デカールはクリアー塗装は出来ないという結論に達しましたので、メッキ調デカール以外をボディーに貼り付けていきます。

右上がメッキ調デカール一式です。このデカールは一番最後に貼り付けることにします。

他のデカールは問題なく貼ることが出来ると思います。なんたってカルトグラフ社製のデカールですからね。

まず最初に、ボディーの塗り分けラインともなる白いデカールを貼っていきます。

フロント部から取りかかったのですが、ここでいきなり3次曲線に苦しめられました。

普通に貼ってもシワが出来て上手く貼ることが出来ません。そこで、クレオスのマークソフターをたっぷり塗り馴染ませました。

カルトグラフ社製のデカールは、マークソフターに溶けることなく柔らかくなってくれるので非常に貼りやすいです。

なんとか上手く貼ることが出来ました。

このキットの最大の難所は両サイドのこの大判デカールです。

ここは3次曲線で且つドアに凸部があるので貼り付けるのに苦労します。

有る程度位置が決まり、デカールが動かなくなったら・・・

ドアの分割ラインに沿ってデザインナイフで切り込みを入れます。このとき、デザインナイフの刃は新品の物に交換しておきます。

良く切れないとデカールが変なところで切れたり、クシャクシャになってしまいます。

これで空気の逃げ道が出来ました。

後は今入れた切り込みラインにモデラーズのデカールフィットを塗り、強制的に分割ラインでデカールを溶かしてやります。

あとは濡れた綿棒で分割ラインを押していくと写真の通り、綺麗な分割ラインが出来上がります。

強力なモデラーズのデカールフィットを使用しても、極端に溶けてしまうことがないのでさすがカルトグラフ社製のデカールです。

これでもまだシワがありますので、今度はそのシワの上にクレオスのマークソフターをたっぷり塗ってデカールを馴染みやすくします。

あとは綿棒でシワを伸ばして水分・空気を綺麗に押し出して密着すれば完成です。

両サイドのデカール、なかなか綺麗に貼るのは大変です。

しかし、カルトグラフ社製の品質の良さにも助けられ、上手く貼ることが出来ました。

デカール軟化剤無しで上手く貼るのは難しいでしょう。

こちらはリアのデカール。

タミヤのTS57ブルーバイオレッドと色合いがバッチリ。この辺はさすがタミヤですね。

若干、デカールが空いてしまった箇所がありますので、後ほどブルーバイオレッドを筆塗りでタッチアップしておきます。

3次曲線で貼りがたい箇所も多々ありましたがなんとか全て貼ることが出来ました。

作業に要した時間は6時間。ちょっと時間がかかりすぎましたが焦らず行うのが一番でしょう。

デカール貼りは週末行うのがベストですね。腰を据えて作業できますから。

メッキ調デカールを貼り終えていないので、まだ完全ではありませんがなかなか格好いいですね。

この後、デカールの状態をみてクリアー塗装へと移りたいと思います。

カルトのデカールですからクリアーで溶けてしまうということは無いでしょう。

 

 

2006.04.02(日曜日)

久々の製作再開です。

これから一気に完成までもっていけたらなと思います。と言っても、今日はクリアー塗装のみ。

クリアー塗装を完了させました。

実は、一昨日からクリアーをコツコツと吹き付けていました。

今日は最終の三日目。たっぷりとクリアーを吹き付けました。

なかなか良い感じで艶が出てくれました。

こちらはリア回り。

結構クリアー層を厚くしたので、全体的に良い艶が出ています。

これぐらい層がしっかりしていれば、カドを出すことは無いでしょう。

因みに使用したのはいつものスーパークリアーU。クレオスの大瓶タイプです。

デカールはカルトグラフ社製なので、若干乱暴にクリアーを吹いても、何ともありませんでした。さすがカルト製ですね。

こちらはフロント回り。

若干細かいホコリや塗料のミストが付着しましたが、それほど気にならない程度ですみました。とは言ったものの、やはり残念です。完璧なクリアー塗装は難しいですね。

この後、ボディーはしばらくの間常温で乾燥させます。クリアー塗装後の強制乾燥はひび割れ等の原因となりますのでなるべく常温で乾かした方がいいでしょう。最近、乾燥不足による研ぎ出しで光沢の低下を確認しているので、乾燥に10日以上かけたいと思います。焦らず急がずです。

次回からは本格的に内装・足回り関係の製作に進みたいと思います。

 

 

2006.04.03(月曜日)

今日はメタリック塗装を中心に行います。

まずはブレーキ関係。

ブレーキキャリパーの合わせ目をヤスリで消しておきます。

ブレーキディスクは、インストでは塗り分け指示がありますが、ディスク部分にエッチングパーツを使用するので塗り分けは行いません。

こちらはロールケージ。

パーティングラインはデザインナイフで軽くなぞる程度でとどめておきます。

写真の部分はパーツ同士の合わせ目。本当であれば、この合わせ目もパテを盛って消したいところですが、完成後、ほとんど見えないくなりますから今回はパテは盛りません。

アンテナも、キットのままだと若干太いので、細い線に置き換えます。

キューブを作ったときと同じように、テグスの0.3ミリに交換です。

金属線に変えようかとも思ったのですが、間違って手に刺さっては危ないですからね(そんな人はいないとは思いますが・・・)。テグスだと、そんなこともありません。

0.4ミリのピンバイスで穴を開け、そこにテグスを突き刺して完了。

この後、グロスブラックを吹き付けてクレオスのメッキシルバーを塗装します。

多少はアンテナっぽくなるのではないでしょうか。

とりあえず今日メタリック系の塗料を塗装するパーツの下地処理が完了しました。

いつものように塗り分けるパーツ毎に洗濯ばさみで色分けしました。

ピンクにはライトガンメタル(成形色が白なのでグロスブラックを吹き付け後に塗装)、薄緑にはタミヤアクリルカラーメタリックグレー、黄色にはゴールド、青にはグロスブラック吹き付け後メッキシルバー、薄黄色にはサフ吹き付け後メタリックブルー、緑にはガンメタルと、一気に塗装してしまいます。

メタリックカラーの吹き付けのコツは、明るいシルバーに塗装する場合、下地にグロスブラックを吹き付けると発色が良くなります。

さて、塗装が終わりました。結構メタリック色の種類が多かったので塗装に時間がかかりました。でも、数回に分けてにメタリックを塗装するより、このように一気にメタリックカラーを吹き付けた方が合理的で作業性の向上に繋がります。

写真はホイール。なかなか良い感じにガンメタルが乗ってくれました。この後乾燥させ、ホイールにデカールを貼ってからクリアーコートをしようと思います。

アンテナも良い雰囲気に金属感が出て、リアルに仕上がりました。

インストの指示通りのシルバーだけではいまいちリアルさにかけますが、メッキシルバーを使うことにより、グッと本物っぽく仕上がりました。

クレオスのメッキシルバーは、お手軽にメッキを表現できるので大変良い塗料です。アルクラッドのクロームもメッキ表現には適した塗料ですが、国内で取り扱っている模型店は少ないのと、若干高いのがネックです。また、塗装後、手に触れると塗料が禿げてしまうのも欠点ですね。それらをふまえると、クレオスのメッキシルバーの方が扱いやすいです。

こちらはブレーキディスク。

インスト通り、タミヤのメタリックグレーを吹き付けました。

本当はラッカー系の塗料で塗装したいところですが、ブレーキディスクは手に触れることもないので、タミヤの塗料を使用しております。このザラザラとした質感も、クレオスの塗料で表現できる色は無いと思います。私はこの塗料は好きですね。

乾くのを待って、エッチングパーツを接着すればもっとリアルに仕上がると思います。

こちらはロールケージ。

グラスブラックを吹き付けた後、ライトガンメタルを塗装しました。

成形色が白だったので、そのままライトガンメタルを吹き付けても、ここまで重量感をもたせた感じにするには、そうとう圧吹きしなければなりません。

でも、人によっては白にそのままライトガンメタルを吹き付けて、軽い金属を表現したい人もいるかも知れません。この辺は人それぞれのこだわりですけどね。

次回は一番パーツ数の多いセミグロスブラックのパーツを加工し、塗装しようかと思います。これを乗り越えればほぼ塗装は完了です。