トムス SC430 製作記4

 

2007.05.07(月曜日)

久しぶりの作業再開です。

ボディーの方はクリアーをかけてから2週間以上経過したのでそろそろ研ぎ出しを行います。

クリアーはわりとしっかり吹いたので、下地を出すという事はないと思います。デカールが多い車の場合、クリアー層をしっかり作っておきます。

乾燥のための放置期間中、デカールが持ち上がって中に空気が入ってしまった箇所がありました。

いくらカルトグラフ社製のデカールでも、用心しないとこんな事になってしまいます。

今回はどうしようもないのでこのまま研ぎ出しを行います。

それともう一つ気づいたのが、タッチアップで使用したタミヤのブライトレッド。デカールとの色の違いが目立ってきました。完全には一致していないのでご注意ください。

それでは研ぎ出しに入ります。

まずはデカールの段差を消すために#2000のペーパーでデカールの縁を中心に研削していきます。

写真はだいたいペーパー当てが終了した状態。艶は完全になくなりました。作業にかかったのは約2時間。

そして続いてはタミヤの昔ながらのコンパウンドで艶が出るように磨いていきます。

作業する事さらに2時間。

だいたい研ぎ出しが終わりました。

艶も良い感じに出てきたのですが、まだまだこれでは終わりません。ボディーをもう一通りタミヤコンパウンドの仕上げ目を使って更に磨いていきたいと思います。

ちょっと昔ならこのコンパウンド一つで納得していたんですけどね、仕上げ目という便利なコンパウンドが出てきたおかげで更に良い艶を求めるようになりました。

テールランプのクリアーパーツですが、やはり再塗装する事にしました。

塗料が回っては行けないところにクレオスのマスキングゾルを流し込んでレッドを塗装しました。

だいぶ色がしっかりしたと思います。

明日以降も研ぎ出しを続けます。

 

 

2007.05.08(火曜日)

今日も前回の研ぎ出しの続きからです。

昨日で有る程度研ぎ出しが終わっていましたので、最終段階の仕上げ研ぎ出しを行います。

タミヤの仕上げ目コンパウンドで何度も磨いていきます。

写真は完成した状態。良好な艶が出ていますが、写真でとらえるのは難しいです。

良く歯ブラシで洗浄して次の作業へ進みます。

続いては窓枠塗装。

全てマスキングしてエアブラシで塗装しようかと思いましたが、マスキングでデカールを持って行かれるのが嫌だったので、今回はエナメル塗料で筆塗りしました。

筆塗りなら、必要最小限のマスキングで済みます。エナメル塗料は乾燥が遅いので、小規模の塗装であれば筆塗りでもムラ無く綺麗に仕上げる事が出来ます。

エナメル塗料のもう一つの利点は、塗料がはみ出しても綺麗にふき取れるというところ。

フロントウインドウは、まじめにマスキングすると相当大変な作業になりますが、筆塗りで大雑把に塗装し、はみ出したところはエナメル溶剤でふき取るだけ。

綿棒にエナメル溶剤を染みこませた物でふき取れば綺麗に仕上げる事が出来ます。

ラッカー塗料の上からであれば、エナメル塗料は下地を溶かすことなくふき取る事が出来ます。

だいぶ作業が進みました。完成までもう一踏ん張りです。

 

 

2007.05.10(木曜日)

最近少しずつ忙しくなり、あまり製作時間がありませんが、少し作業を進めました。

エッチングパーツのメッシュを切り出してパーツに固定しました。

エッチングパーツの固定には瞬間接着剤を点付けして一発で決めます。結構プレッシャーはありますが、度胸で何とか乗り切れるものです。

テールのデカールが剥がれたところをメタルックの半ツヤ黒で補修しました。

もともとのデカールも寸足らずでおかしかったので、最初から付属のデカールに頼らない方が良いかも知れません。

続いてはボディーに墨入れを施しました。

エナメル塗料の黒を溶剤で薄めた物を写真のように大雑把にスジにそって流し込んでいきます。

少し置いて乾いてきた頃に、綿棒にエナメル溶剤を少量付けた物で拭き取れば墨入れの完成です。

まだまだ細かい作業は続きます。

 

 

2007.05.11(金曜日)

実はまだボディー以外の空力パーツの研ぎ出しは行っていませんでした。

よって最後の研ぎ出しです。

まずはリヤウイングから。インストではセミグロスブラックの指示で、あまりツヤを出さない方が良いのですが、ここはあえてピカピカに研ぎ出してしまいます。その方が模型的にも格好いいと思いますので。この辺は好みの問題ですね。

いつものように#2000のペーパーでクリアー表面のうねりを整えていきます。この段階ではツヤが無くなり白いです。

続いてタミヤのコンパウンドで磨いていきます。

研ぎ出しに使う素材にテッシュペーパーを使用する人もいますが、私はTシャツの古着を使います。Tシャツは目が細かいので塗幕に傷を入れずに済むので便利です。少々力を入れて磨いても、傷が入る事はありません。

写真はコンパウンドで磨き終わった状態。

さて、ある程度コンパウンドをかけたら、続いてはカラ拭きです。このカラ拭きの作業が一番重要です。汚れていないTシャツの布でコンパウンドを綺麗になくなるまで磨いていきます。磨いていく内につるんと摩擦抵抗が無くなる時が来ます。その時が作業の終え時です。

あとは自分が納得が行くまで、コンパウンド掛け、カラ拭きを繰り返します。

一番最後にタミヤのコンパウンド、仕上げ目をかけて研ぎ出しは完了です。

小物パーツは無理をすると、すぐにカドが出てしまいます。

でも、この程度で有れば本塗装で使った塗料をタッチアップすれば目立たなくなります。

研ぎ出しが完了したので、続いてはフロントウインドウにハチマキを貼ります。

ウインドウを固定してからこのデカールを貼ると、デカールの縁が余ったり、貼りにくかったりするので、最終固定する前に仮組みをしてハチマキの位置を合わせます。

位置が決まればクリアーパーツを外してデカールがきちんと貼り付いたかチェックをします。

この段階に来ると完成はすぐそこ。

ボディーに小物パーツを取り付けていきます。

塗装後のパーツを接着するのにタミヤセメントを使ってしまうとはみ出したりすると塗幕を溶かしてしまう事になりますので、塗幕に優しい接着剤、Gクリアーを使って接着します。エポキシ接着剤を使っても良いでしょう。

良い感じに仕上がってきました。

シャシーとボディーを合体させます。

パーツ同士の合いはとても良く、作っていても気持ちが良いです。タミヤの設計のすごさを感じます。

残すパーツはフロントグリル、サイドミラー、リヤウイング等です。

それらを取り付けて、ワックスを掛けて完成です。次回で完成出来ると思います。

 

 

2007.05.14(月曜日)

今日は一気に完成に持っていきます。

まずはインレットマークを貼ってしまいます。

タミヤのインレットマークはとても精度が高く、リアルで良いですね。

フロントのグリルをはめ込もうと思いましたが、ランナーのゲート処理が出来ないため丁度見えてしまうので、目立たなくするためにメタルックを貼りました。

多少はましになったと思います。

続いてはワックスを掛けます。

今回はタミヤのモデリングワックスを使用しました。

ワックスのかけ方は、人によって違うと思いますが、私はワックスにはあまり時間をかけません。テッシュにワックスを染み込ませて大雑把にボディーを磨いていきます。ある程度ワックスが行き届いたら、何も付いていないテッシュでカラ拭きして完成です。

ワックスに要した時間は30分もかかっていません。研ぎ出しを行っているのでこれで十分だと思います。

このキットには牽引フックがディテールアップパーツのエッチングで用意されていますが(もちろん別売りです)、エッチングだとあまりにも薄っぺらいので、キットのパーツをそのまま使用しました。
続いてはボンネットピンの取り付け。

ボンピンは若干折り曲げた方が、立体感が出てリアルに仕上がると思います。

非常に細かいパーツなので、接着には苦労しますが、何とか取り付ける事が出来ました。

エッチングパーツに使用する接着剤は瞬間接着剤です。

エッチングパーツの裏側に、瞬間接着剤を点付けして思い切って取り付けます。

サイドミラー、リヤウイング、アンテナを取り付けて完成です。これらのパーツの接着にはGクリアーを使用しました。

なんだかとっても久しぶりの完成です。

キット自体、とても精度が良く組みやすいのですが、やはりデカール貼りが大変でした。設計もタイトなので上手く位置を合わせないと寸足らずになったりしてしまいます。

塗装に自信がある方は、塗り分け塗装されてはいかがでしょうか。デカールを使用するより綺麗に仕上がります。今思えば、私も塗り分けでチャレンジすれば良かったと後悔です。

完成写真はこちらからご覧いただけます。