ザナヴィ ニスモ GT−R 製作記3

 

2008.12.04(木曜日)

昨日でおおかたの塗装が終わりましたので、今日は組み立てを行います。

まずはフロントの足回りから。

パーツの数はかなり少ないです。

基本的にサスペンションは省略されています。簡略化された足回りにまじめに塗装しても疲れるだけですので今回はセミグロスブラック一色にしました。

リアも同様にセミグロスブラック一色です。

こちら側は、若干サスペンションらしくはなっていますが、やはり実車のように充実な再現とはいかないようです。

このキットはプロポーションモデルと割り切るのが健康的ですね。でも私はこういう簡略化モデルは結構好きです。

続いては内装。

シートにディテールアップパーツのシートベルトを取り付けてみました。

今回のシートベルト素材はシールです。よってペラペラに薄いです。しかも、エッチングにシール素材が通りづらい事。結構苦労しました。

余力がある人は、別にシートベルト素材を探してきた方が良さそうです。

押し出しピン跡が処理し切れてないのが残念です。あまり見えないところなので目をつぶる事に。

ほかの内装パーツを取り付けました。

内容はシンプルですが、これで十分ではないでしょうか。

手を加えたい人は、ステアリングのケーブル、配線、エアダクトホースなどを追加すると更に良くなるでしょう。

後ろの仕切、左右のドアの内張を取り付けて完成です。

後ろの仕切部分は、シルバーに塗装しておいて良かったなと思います。

ただ実車はどうなっているんでしょうかね。この辺は雰囲気重視で塗装してみました。

シャシーに内装を取り付け、キットをケースに固定してしばらくの間、ホコリが付着しないようにこの状態で封印します。といっても、ボディーの研ぎ出しが終わるまでの間ですが。

ということで、次回は研ぎ出しを中心に行いたいと思います。

完成まで後少しと迫りました。

 

 

2008.12.07(日曜日)

今日までの週末三日間、ずっとボディーの研ぎ出しを行っていました。

ウレタンクリアーでの研ぎ出しはまだ慣れていないせいか、納得のいく研ぎ出しが出来ていません。

ウレタンクリアーはとにかく塗幕が硬く、ラッカー系のクリアー以上にツヤの出る塗装面を出すのが難しいです。思い切って研ぎ出し無しで行こうかとも思いましたが、やはり塗幕表面の波がうねっていて綺麗なものではありません。

この三日間はただひたすらコンパウンドがけに集中しました。

使ったコンパウンドはいつものタミヤの3種類。このコンパウンドを使えば、そこそこツヤのあるボディーにすることが出来ます。

ただ、ウレタンクリアーは硬いのでかなりの労力が必要です。

私がウレタンクリアーで研ぎ出しをする工程としてはまず全体的に1500番から2000番のペーパーでデカールの段差を消し、そのあと粗目を2回、細目を2回、仕上げ目を2回、合計6回コンパウンドをかけます。

費やした時間は9時間以上、ここまでやってもまだ納得のいく仕上がりではありませんが、妥協して次に進みます。

今回のウレタンクリアーの層は若干薄かったのか、カドをあちらこちらに出してしまいました。まだまだウレタンクリアーの塗装がどの程度までいけるのか良くわかりません。この辺は回数とともにコツをつかんでいくとは思いますが。

写真のデカールが剥げた場所は、2枚重ねになったために削りすぎちゃいました。ここは本来重なり合わない場所です。もう少し位置合わせを慎重に行えば良かったなと後悔。

ボディー色でタッチアップして目立たなくしておきます。

 

 

2008.12.08(月曜日)

今日はエアブラシ最後の塗装を行いたいと思います。

ボディー全体をマスキングし、窓の縁部分とサイドスカート部のみを残して完成。

残っていたフロントウインドウも付属のマスキングシートと表面に塗料が回らないようにマスキングテープで覆います。

地味な作業だけど、仕上がりに左右される工程なのでのんびりマスキングしていきます。

そしてセミグロスブラックを吹き付け、塗装完了。

大きな塗料のこぼれもなく、順調にいったかに見えましたが・・・

左のドア部の塗料が、マスキングを剥がすときに一緒に持っていかれました。

ちょっと塗料の食い付きが悪かったようです。原因はウレタンの上からのラッカー系塗料が馴染みづらいのでしょうか。それとも単に、乾燥が足りなかったのか、コンパウンドが残っていたのかetc。

起きてしまったのは仕様がありません。筆塗りでタッチアップしておきます。

ボディーにワックスをかける前にキット付属のインレットマークを貼ってしまいます。

このインレットマークの品質の良さに、いつもながら感心します。ちょっとしたタミヤの配慮ですが、仕上がりが有るのと無いのとでは全然違ってきますので、非常に有り難いアイテムです。

実にリアルに仕上がります。

フロントウインドウもマスキングを剥がし、残っていたデカールを貼ってしまいました。

このマスキングシートも簡単にかつ、綺麗に仕上げられるので嬉しいですね。

このマスキングシートの無いキットでは、いかに綺麗にマスキングをするかが仕上がりの鍵になってきますが、このキットではその心配が不要です。

さて、だいぶパーツも揃ってきました。あとはボディーに小物を取り付ければ完成です。

 

 

2008.12.09(火曜日)

昨日までに塗装がほぼ終わったので、残すところは組み立てのみとなりました。

どんどんパーツを取り付けていきます。

リア部にあるタイヤから空気を排出するアウトレット。

ここは付属のエッチングパーツを使います。エッチングは金属パーツなので瞬間接着剤で息を止めながら一気に取り付けます。

瞬着は付けすぎると白化現象を引き起こすので要注意です。

続いてウインドウパーツの取り付け。

先ほどのエッチングパーツ取り付けが殊の外うまくいったので、調子に乗ってクリアーパーツの接着にも瞬間接着剤を使うことに。

しかし、これが痛い失敗へと。

はみ出した瞬間接着剤がいつの間にか指に付いて、それを知らずにウインドウパーツの内側を触れてしまいました。

瞬間接着剤を使うとこのようなリスクがつきまとうことを忘れていました・・・

仕方がないのでリカバリーをすることに。

瞬間接着剤が完全に乾いてから#2000のペーパーで少しずつ丁寧に削っていきます。乾かないうちに処理すると火に油を注ぐようなことになりますので注意です。

先ほどの痕跡が完全に残らなくなるまで慎重にペーパーを当てていきます。

ちなみに、裏側はセミグロスブラックを塗装しているので、せっかくの塗り分けラインがだめにならないようにマスキングで保護します。

あとはタミヤの細目→仕上げ目の順に根気よく傷が無くなるまでコンパウンドをかけていきます。

粗目はクリアーパーツに傷を付けることになりかねるので使わない方が良いでしょう。

ちょっと道草を食いましたがなんとかリカバリー成功。

一時はどなるかと思いました。

同じ失敗は2度と繰り返しません。

残りのパーツはセオリーどおりエポキシ接着剤で接着することにしました。

私はこのエポキシ接着剤が苦手でして。

乾燥に時間がかかりますし、手に付きやすいですし、いろんなところに知らず知らずのうちに接着剤を付けちゃいますし・・・

でも、リカバリーが容易なのでクリアーパーツの接着には大変便利です。塗料も侵しませんし。

今日の作業のラストとして、ハセガワから新発売したミラーフィニッシュという金属光沢シートを使ってみました。

モデラーズのメタルックに替わる商品がないか探していましたが、このミラーフィニッシュ、仕上がりはものすごい鏡面仕上げ。メタルックの比にならないくらい綺麗に仕上がります。しかも伸びるし接着力が強いし申し分ありません。

ハセガワさん、グッジョブです。これからはこのミラーフィニッシュ、手放せないアイテムとなりそうです。

少々値段が高めですが、私のように細かい場所にしか使わないユーザーにとってはコストパフォーマンスは良いでしょう。

 

 

2008.12.10(水曜日)

昨日はクリアーパーツの研ぎ出しという思わぬ寄り道をしてしまい、完成できませんでした。

しかし、完成まで後一歩。

残りのパーツを取り付けます。

まずは、ボディーとシャシーを合体させます。リア下部のデュフューザーはやっとこの段階で接着です。

そしていよいよタイヤを装着。ホイールナットも取り付けます。やっと車らしくなりました。

残すパーツはリアウイング、サイドミラー、アンテナ、ボンネットピンの接着で完成ですが、それらを取り付ける前にワックスを掛けます。

ワックスはコンパウンドのようにゴシゴシかける必要はなく、ワックスを付けてあとはワックスを拭き取る感覚で仕上げていきます。

一通りワックスがけが終わったら、あとは残っていたパーツを取り付けます。

最後の取り付けには瞬間接着剤を使用します。

一発勝負なので細心の注意を払って一気に取り付けます。

瞬間接着剤は点付けで、万が一付けすぎた場合は爪楊枝で拭き取って量を減らしてからボディーにくっつけます。間違ってもボディー側に瞬間接着剤を先に付けないようにします。

そして全てのパーツを取り付け、やっと完成です。

2008年のGT500クラス、チャンピオンマシンの完成です。

完成するとやっぱり格好いいですね。

今回はスジ堀を深めに入れたので、特にスミ入れを行いませんでした。

 

こちらはリアから。

市販車とは違い、レーシングカー特有のエアロダイナミックスが象徴されたデザイン。

今回のキットは、先発されたロードカーのキットと共通する部品はほとんど無く、新金型で設計されています。

パーツの合いの悪い箇所は皆無。全てがピチ、パタで組み上げることが出来ます。

ほんと作っていて苦労がありません。まさに初心者にはうってつけのアイテムです。デカール貼りが得意だという人にお勧めします。

タミヤの最新のキットという事でしたが、今回も随所にクオリティーの高さをかいま見ることが出来ました。こんなキットばかり作っていると、これが標準クオリティーと錯覚してしまいそうです。

これで製作記は終了です。ありがとうございました。

完成写真はこちらからご覧になれます。